5.2.B 化学、薬品、食品工業における
  ジェットリングと油回転・レシプロとの比較

ジェットリング真空排気装置と、潤滑油を使用する油回転真空ポンプやレシプロ(往復動式)とを、真空ポンプの運転条件〔吸込みガスと真空度〕によって使用の是非を比較します。なおドイツ系ベーンポンプ内部2段型も油回転と同様です。

○:使用可
△:条件付使用可
×:使用するのは良くない、メンテが大変となる
−:使用不可

吸込ガスの種類 ジェットリング JR-1S,JR-2SJ,JR-3SJ
ジェットリング直結型 JRD-1S,JRD-2SJ
油回転(キネータイプ,揺動式)
レシプロ(往復動式)1段,2段
真空度範囲 Torr 真空度範囲 Torr
0.1〜1 1〜10 10〜50 0.1〜1 1〜10 10〜50
@ 空気のみ
A 空気+水蒸気 ×
B 空気+溶剤、有機ガス × × ×
C 有機ベーパー × ×
D 凝固析出物(昇華物)を
含むガス
× ×
E 腐蝕性ガスを含むガス ×

(注)@〜Eにつれて運転条件が過酷となる。
   油回転は小型向き。
     ジェットリングは大型向き、および耐蝕材製向き。
     レシプロは、真空ポンプには向かない。
   10〜50Torrの範囲では、空気エゼクター付水封式真空ポンプが既に相当使用されている。
   
このようにジェットリングは、化学、薬品、食品工業用として万能型と言えるほどに適しています。



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