3.2.@水環ポンプの作動原理 |
円筒形のケーシングに水を入れ、インペラーをケーシングと偏心させて回転させると、水は遠心力によって、ケーシングの内筒壁に沿って流れて水還流を形成し、その内周部に三日月状断面の空間部が生じます。
この空間部において、隣合った2枚の羽根と水還流内面とによって形成される独立した気室は、インペラーの回転と共に拡大、縮小をくり返しますから、この気室の側面の適当な位置に吸気口と排気口を開けておけば、水還流をピストン代わりとする往復式圧縮機の回転連続化が可能となります。
即ち、水環ポンプとは、水を環状に回転させることで気体を圧縮するポンプです。
このように水でガスを圧縮するために水環ポンプは、清浄・静粛、金属接触なく、油不要、低温圧縮等多くの利点を持ちますが、最大の長所は機械的真空ポンプ・圧縮機の中で、最高の信頼性・耐久性を有することです。